三木会で右川顧問が業界史など講演しました

 当工業会(堀田秀敏会長)は3月14日、東京都墨田区のすみだ生涯学習センターで三木会を開催しました。会員、賛助会員ら約35人が参加していただきました。
 今回の三木会では、同工業会の顧問で右川ゴム製造所の右川清夫会長が「我が経営者人生と墨東ゴム工業会を振り返る」と題して、講演を行いました。
 初めに右川会長は同工業会の歴史に触れ、「創立からもうじき60年を迎える。日本のゴム工業史にも墨田区の歴史にも生き生きとした工業会の精神が脈打っている。先輩の努力の歴史でもある」と工業会の意義を説きました。
 次いで、創業から120年を経た右川ゴム製造所と自身の経歴を語り、創業期の主力であったゴムまりの輸出検査に幼少期から何度も立ち会った思い出や、東京大空襲で工場の煙突と金庫のみが焼け残ったところから「煙突からもう一度煙を出して見せる」という母の意気込みを受け止め、長男として全力で再興に協力した経緯を述懐しました。
 そして、同社がモラロジーの「三方よしの経営」などを学び戦後の混乱期を乗り切り、自身はブリヂストンに入社し「徹夜の毎晩だった。石橋正二郎氏の薫陶の下、一糸乱れぬ統率力で世界に羽ばたく様子に目を見張った」(右川会長)と懐古しました。
 その後、実弟の病のため2年あまり勤務したブリヂストンを「後ろ髪を引かれる思い」(同)で退社して同社に入社し、社長だった父の急逝に伴い社長となり、工場を埼玉に移転したり、当時人気のスーパーボールの製造に組合で協力して取り組んだりした労苦を回想しました。
 最後に右川会長は「企業は人なりと言うが、それが永続の秘訣だ。人を大切にする経営がいかに大事か考え、人の幸せのために実践する経営姿勢を進めることを念願する」と締め括りました。
 約2時間に渡った講演会の終了後、あいさつした堀田会長は「改めて先輩たちの残された工業会をきちんと運営しなければと身の引き締まる思いだ。皆さんの協力をいただき頑張って行こうと覚悟し決意した」と締めくくりました。

講演する右川顧問

講演する右川顧問

講演会の模様

講演会の模様

あいさつする堀田会長

あいさつする堀田会長

三木会で右川顧問が業界史など講演しました

2019年03月14日更新