当ゴム工業会(堀田秀敏会長)は10月5日、三木会を開催し、カーボンマスターバッチなどを手掛けるノブカワの福島工場を見学しました。
会員、賛助会員ら約50人が参加しました。
参加者一行はバスで福島県二本松市にあるノブカワの福島工場に向か前に、二本末観光センターで昼食をとりました。
その後、一行は福島工場に到着しました。
工場の概要説明が行われる前に、ノブカワの野田明志社長が国内産業の現況について触れ「東京オリンピック関連する需要が動きはじめ、明るい材料も見え始めた」とし「ノブカワのゴムの練り量も前年対比約3割伸びている」と説明しました。
また、今回の工場見学について「ゴム製品がどのように成形や加工され、出荷されるのかを見学していただき、皆様の仕事に役立ててほしい」と語りました。
参加者は工場の概要説明を受け、2班に分かれ、同工場内の練り工程から押出工程までの見学を行いました。
ノブカワは営業部門が本社の東京と関西の2拠点があり、製造拠点では福島と関西の2拠点を構えています。
今回、見学した福島工場は1992年に完成し、職場環境を重視した工場設計とともに、最新の設備を導入した工場になっています。
同工場はミキサー棟、ネオロン棟、原料倉庫、事務厚生棟の4つ棟で構成され、ゴム原料から各種ゴム製品まで一貫した生産を行っています。生産品目は、ゴム製品の中間材料のカーボンマスターバッチをはじめ、建材や自動車、工業用品などの用途に使用されているスポンジとソリッドの連続押出加硫製品や窯加硫製品、敷物に使用されるゴム板や防振パッチなどがあります。
ミキサー棟ではミキサーを地下にしたことで、クリーンな工場環境を実現。カーボンやフィラー、オイルなどの自動計量装置とミキシングコントローラーを装備し、高度な品質管理を可能にしたことが特長です。
また、ネオロン棟では、UHF+HAVの連続加工装置を配置。2重押出しが可能な設備で、混練からスポンジソリッド成型まで一貫した品質管理体制から多様化するニーズに応えています。
工場品質管理体制については、マスターバッチラインは生産システムと混練り、計量システムが連動。その結果、製造条件や重量の間違いが防止できるようになりました。そのほか、混練チャート、計量記録、検査記録のデータベース化により、トレーサビリティがしやすいシステムで管理されています。
工場見学終了後、堀田会長は「25年前の福島工場ができた当時に一度だけ訪問したが、今も変わらず大変すばらしい設備と管理体制だった。皆様も大変有意義な時間を過ごせたのではないか」と振り返りました。
2017年10月05日更新