三木会でシリコーンの勉強会を開催しました

 当工業会(堀田秀敏会長)は10月4日、東京都・墨田区のすみだ生涯学習センターで三木会を開催しました。
 会員、賛助会員ら約35人が参加していただきました。

35人以上が受講し盛況だった

35人以上が受講し盛況だった

 10月の三木会では、信越化学工業の電子材料技術研修所の堀田昌克主席研究員と片桐淳営業第三部課長を招き、「シリコーンゴムの新材料について」と題して、講演会が開催されました。
 冒頭、片桐課長は中国の環境規制の影響で原料がひっ迫していることについて触れ、「ここ一年、中国による廃棄物や排ガスの抑制により、モノマー工場の停止や廃止、減産などに追い込まれている。その影響で各シリコーン企業の原料がタイトになってきた」と説明。

シリコーンの現況について説明する片桐営業第三部課長

シリコーンの現況について説明する片桐営業第三部課長

 また今後の原料動向では、片桐課長は「アメリカと中国の貿易戦争の影響により、来年には潮目が変わってくるのではないか」と分析し、「2020年までに世界的にシリコーン事業の約1100億円の設備投資を行うことで、来年あたりには皆様のご希望に添える形になるだろう」と述べていました。。

シリコーンについて解説する堀田主席研究員

シリコーンについて解説する堀田主席研究員

 その後、堀田主席研究員からシリコーン事業はじめ、シリコーンの基礎、同社のシリコーン製品などの解説がありました。。
 同社によると、シリコーン事業は18年3月期セグメント別売上高で14%を占めており、シリコーンのシェアは国内1位、世界で4位だといいいます。
 堀田主席研究員はシリコーンの製造や開発拠点について、「営業や製造、研究が三位一体となり、ユーザーのニーズに応え、オイルやシリカなどゴムなどの最終製品まで開発や製造ができるのが弊社の強み」とPRしました。
 製品紹介においては、堀田主席研究員が「高強度シリコーンゴム」、「高耐熱シリコーンゴム」、「耐火シリコーンゴム」に関して解説。そのほか「欧州鉄道車両火災予防規格のEN45545規格」に適応する素材の説明があり、徐々に採用実績が増えてきているとの説明がありました。

あいさつする堀田会長

あいさつする堀田会長

 約2時間に渡った講演会の終了後、閉会の挨拶で堀田会長は「大変有意義なセミナーだった。シリコーンゴムの材料はまだ可能性を秘めている材料だと改めて感じた」とあいさつし、締めくくました。

三木会でシリコーンの勉強会を開催しました

2018年10月04日更新