当工業会(堀田秀敏会長)は7月18日、東京都墨田区のすみだ生涯学習センターで三木会を開催しました。会員、賛助会員ら約40人が参加しました。
今回は『ディズニー、NASAが認めた遊ぶ鉄工所』の著者で、京都府のアルミ加工メーカーであるヒルトップの山本昌作・代表取締役副社長を招き、「楽しくなければ、仕事じゃない」と題して講演を行いました。
山本氏はまず、ヒルトップ社のルーツを振り返り、父が起こしたアルミ加工工場に入社した際、「ルーティンに埋没するのは嫌だった」と売上の8割を占める自動車部品の製造をやめ、職人技を定量的に合理化して、多品種単品のメーカーに脱皮し、迅速な試作技術で信頼を得ていることを紹介しました。そして、製造現場が「定量的に再現できないムードを勝手に作っている」と指摘し「ルーティンを思い出す行為は無駄だ。1回やったものを欠落なくまとめるのが重要だ」と力説していました。
山本氏はまた、「人は刺激的な知識労働により成長する」、「バブル全盛でも大量生産は行わなかった」などと論じ、参加者は約2時間にわたる講演に熱心に耳を傾けていました。
講演後にあいさつした堀田会長は、「自分の会社では山本さんのように実践できていないと実感した。会員にとっても大変貴重な話だったと思う」と締めくくました。
2019年07月18日更新